製品紹介 防臭王シリーズ

下水道管路施設から発生する臭気は、人々に不快感を与えるだけでなく、街のイメージを著しく損なう大きな要因となっています。このため、下水道の公営管理者は臭気対策の一つとして、臭気発生原因の多くを占めるビルビットの清掃ならびに改善指導を、ビル管理者・所有者に対して行ってきていますが、十分な理解と協力が得られていないのが実情です。
当社は「防臭リッド」により四半世紀にわたり、東京都23区内だけでも5万箇所以上の臭気苦情桝を解決してきた実績があります。そして設置後の実情および維持管理手法も熟知した独自のノウハウを活かし、「防臭王シリーズ」を新たに開発しました。地域住民のみならず、すべての来訪者の不快感を払拭し、より多くの人が心地よく集う快適な街へ。「防臭王シリーズ」があなたの街のイメージアップと活性化を力強くサポートします。お問い合わせは bshoshi@adachi-tokyo.co.jp までお待ちしております。

「防臭王シリーズ」

防臭リッド薄型(平型)

  • 防臭リッドの装着が不可能だった雨水桝にも容易に設置できます。
  • 排水フラップのスライドおよび向きの変更も可能です。
  • 繁華街など、ゴミの堆積等の問題がある箇所と、降雨時の路面集水が多い箇所での設置には不向きです。

防臭リッド(平型・波型)

  • 軽量の中蓋式で取付けが簡単。清掃、点検も容易に行えます。
  • 耐久性に優れたステンレス素材なので、取付け後も腐食、劣化はありません。
  • 降雨時の路面排水がスムーズに行えます。
  • 桝縁塊ブロックのズレに対応した「強引な設置」でも、機能は不変です。
  • ブロック単体の取替えも可能なので、既存設置された防臭リッドの耐用年数をさらに延ばすことができます。
  • 天板の形状・横幅・奥行き幅は、桝形状に合わせて加工対応できます。

防臭キャップ(φ200陶管用・塩ビ管用)

  • 桝取付け管口用に開発された製品。桝形状に関わらず設置できます。
  • 特に繁華街など、ゴミの溜まり易い箇所での使用に適しています。
  • 専用の着脱機(別売)により簡単に着脱でき、維持管理がスムーズに行えます。
  • 本体はABS樹脂製、取替え可能なフラップ部分はPP製。

Topic1

臭気による不快感を払拭し、街のイメージアップに貢献。
~「JR池袋東口繁華街」における臭気苦情対策の効果~

飲食店の多い繁華街では、住民や歩行者から臭気の苦情が多く寄せられます。特に管理不十分なビルピットに貯留された汚水が排水された直後は、下水道管から周辺の雨水桝に硫化水素が漏れ出し、多くの人が鼻をふさぎ足早に立ち去る光景をよく目にします。このような状況が続くと、街のイメージが損なわれるばかりか、集客上のダメージにもつながりかねません。
平成18年7月発行の月刊下水道に掲載された調査レポートによれば、都内有数の繁華街であるJR池袋東口の一街区(約2ha)の雨水桝全部に「防臭王シリーズ」を設置したところ、下水臭の強さ及び発生頻度が大幅に改善されることが分かりました。雨水桝から漏れる硫化水素濃度もゼロになることが確認されました。こうした臭気苦情対策は人目に触れませんが、街のイメージアップをもたらし、街の活性化に寄与するものと考えられます。

3ヶ所の雨水桝内の硫化水素濃度(夏季:2005年6月調査)
3ヶ所の雨水桝内の硫化水素濃度(冬季:2005年12月調査)

Topic2

害虫防除対策にも威力を発揮し、住民の安心をサポート。
~「東京都葛飾区南水元」における試みと追跡調査より~

「防臭リッド」は、四半世紀前から各地で蚊やブヨの害虫防除に活用され、自治体の議会でも報告されてきました。以下に、害虫防除の例として、東京都葛飾区南水元において試みた「管路施設から居住地域への蚊の飛散防止策」の追跡調査を紹介します。

「防臭リッド」設置前
  • 1・ 築造後15年以上経った東金町3号雨水幹線から、年2回(春・秋)1か月間にわたる蚊の大量発生が起きていました。
  • 2・ 公営管理者による管掃や害虫防除の消毒が実施されても、1週間後には再発生し、各住居への蚊の侵入は止まりません。クリーニング店や飲食店の営業にも支障が出る状況のまま、解決策を見出せない日々が続きました。
  • 3・ 公営管理者が状況確認のため雨水人孔蓋を開けると、数百匹の蚊が飛散。その場では手の施しようがなく、緊急対策として発生区域の雨水桝に「防臭リッド」を設置しました。
「防臭リッド」設置半年後(蚊の大量発生時期)
  • 蚊の飛散防止シート。大量発生区域の人孔蓋を開けて調査する時に使用します。
    • 1・ 築造後15年以上経った東金町3号雨水幹線から、年2回(春・秋)1か月間にわたる蚊の大量発生が起きていました。
  • コンクリート壁を大量の蚊が覆いつくしていた設置前の状況から、驚くほど改善された人孔深6mの内部状況。
    • 2・ 人孔深さ6mの中で、元気の無い蚊を10匹程度確認。「防臭リッド」設置前の人孔側壁にびっしり張付き、側壁コンクリートが認識されないほど真っ黒になっていた時と比較して、雨水桝に設置した「防臭リッド」の効果が確認できました。​
  • 地上へ出ることなく管口から奥行10m付近を弱々しく飛ぶ蚊。
    • 3・ 幹線管渠の管口から奥行き10m付近を飛ぶ元気の無い蚊。延長80m内では壁面にとまっている蚊を含めると数百匹の生息が確認。ほとんどの蚊は地上へ出ていません。また、雨水桝の泥溜めにもボウフラの発生は認められません。
  • 幹線管渠内の両側の流水際に無数に連なる蚊の死骸。上流側スパンには蚊の死骸はありません。
    • 4・ 幹線管渠内の両側の流水際に、地上に出られず一生を終えた蚊の死骸が数え切れないほど延々と続いていました。また、「防臭リッド」を設置していない上流側のスパンには、流水際の死骸は皆無であり、幹線管渠内の多くの蚊も元気でした。

こうした調査結果によって、害虫防除の消毒と併用する「防臭リッド」の設置効果がはっきりと確認され、地域住民の方々からは「蚊を見かけることがほとんどなくなり、営業のために店の玄関を開け放しにしても安心」などと、多くの声が聞かれました。

Topic3

汚水桝の蓋ずらし対策にも「防臭王シリーズ」の活用がおすすめ。

多くの商店街では雨水桝蓋の排水スリットが段差解消板や商品、立て看板などによって阻害され、道路排水に支障をきたしています。このため雨水桝の機能を汚水桝に代替させるため、住民が汚水桝の蓋をずらしている事例が多く見られ、下水道の公営管理者側の説明効果がなかなか現れないのが現状のようです。このように汚水桝の蓋がずらされますと、通行人が蓋につまずく怪我の発生や、汚水桝が原因の臭気苦情が寄せられ緊急出動する事例が後を絶ちません。当社はこうした状況を見据え、「防臭リッド」「防臭リッド薄型」の活用による汚水桝の蓋ずらし対策を提案しています。お問い合わせは bshoshi@adachi-tokyo.co.jp までお待ちしております。

使用条件
  • 1.宅内への逆流のおそれがある箇所(浸水多発地区・半地下建物)では使用できません。
  • 2.下水道本管の流下能力に対する比流量が余裕をもっている地域でご使用ください。
  • 3.明確な公営管理者のもとで、適切な維持管理の継続が可能な地域でご使用ください。
  • 4.桝蓋表示の明確化が必要です。

詳細資料